電力土木技術協会 編集委員会
会誌300号を記念して,技術年表「50年を振り返って」を作成しました。電力各社と電力中央研究所の50年の歩みを概観できるように年表の項目を「水力」「火力」「原子力」「流通設備・その他」に分類して,10年ずつを区切りに電力土木技術の観点から各社の特徴的な記事を記載し,併せて写真を掲載しました。
「水力」「火力」「原子力」の欄には主要発電所の建設の歴史と,これに関連した技術面のトピックスを記載し,「流通設備・その他」の欄には送電線,地中線,変電所等の建設の歴史に加えて環境対策,保守,国際事業,新エネルギー開発など,部門横断的な技術や時代を反映した特記事項などを記載しました。
各社の年表からは発電所・流通設備等の建設とそのベースとなる土木技術の変遷,時代のニーズ,各社の事業の特色などを読み取る事ができ,電力中央研究所の年表からはこれらを支えた各年代での研究開発の動向を読み取る事ができます。
図-1は1950年代から現在に至る主要電源の年間発電電力量比率の移り変わりを示したものですが,水主火従の1950年代から火主水従へと移行して行く1960年代,19790年代以降の原子力の増加などの状況が分かり,これらの推移と併せて今回作成した技術年表を見て頂ければ更に興味深いものと思われます。
最後にこの技術年表の作成に当たってご協力を頂いた各社の編集委員の皆様,及び関係者の皆様に厚くお礼を申し上げます。
図-1 電源別年間発電電力量の推移
(出典:「電源開発の概要」(平成11・12年度)資源エネルギー庁 電力・ガス事業部)